if-up 2019行ってきました

2019年2月14日に行われた、if-up 2019 に行ってきました。

if-upって?

ソラコムさんが主催するイベントですが、Technology CampやDiscoveryのように全セッションがソラコムのサービスのお話・・というものではなく、「プロダクトマネージャー、プロダクト企画者、技術責任者やエンジニアのためのカンファレンス」(公式ページからの抜粋)です。

お話はIoTが中心ではありますが、ロボットや宇宙事業など幅広い分野、そしてものづくりの実例だけでなく社内の組織作りやマネージメントのお話など多岐にわたる、とても熱いカンファレスでした。

私は今回「ブロガー・ツイッター実況枠」ということで参加してきました。細かい内容はツイッターのまとめや公式の資料のリンクで参照いただければと思いますので、ここでは参加者が現地で感じた感想を中心に記載しようと思います(ほとんど日記ですね、すいません)。

スタート前

田舎者に新宿駅は危険です。

f:id:showm001:20190216140905p:plain

情報量皆無の返信。みんな酷いww


そして、西口から外に出た後も多少迷いつつ何とかgoogle先生のおかげで現地到着。


おかしい、3年前にDaysでここに来てるはずなのに道を全然覚えてない・・

showm001.hatenablog.com


そして無事受付完了して着席。

f:id:showm001:20190216142023j:plain

お水とマシュマロもいただきました。マシュマロはバレンタインということで(?)中はチョコです!


今回も昨年11月のTechnology Campの時と同じく「ブロガー・ツイッター実況枠」で申し込んだのですが、Tシャツとお弁当も欲しかったので別途そちらの枠も申し込みました。そのため、参加証も2枚になり、さらに受付でも2名扱いになっていました。 EventRegistのシステムでできるかは分かりませんが、「ブロガー枠かつTシャツやお弁当も欲しい」というような人を自然に受け付けられると良かったのかな、とは思いました。まぁ、2名分だからと言うことでアンケート2枚書くことでノベルティも2ついただけたのでこれはこれで良かったですが(笑)

午前中

午前中はキーノートセッション「「テクノロジー x 情熱」が世界を変える」。ソラコム玉川さんのご挨拶からスタートしました。 ご自分の息子さんがプログラミングコンテストに出られた際のエピソードを紹介し、「モノを作れるだけでは駄目、その先に進むには原体験に基づいた、妄想にも近いようなパッションというかエネルギー、モチベーションが必要です。今日は是非その熱いパッションをスパークさせていってください」と言われたのが印象的でした。


そしてソラコムさんから新サービスの発表が!今回は以下の3つ。

  • unified endpoint

    Beam/Funnel/Harvestへデータを送る際に、1つのエンドポイントに送るだけで行き先を切り替えたり同時に複数に送ったり(Funnelに送りながら、Harvestでも記録したいなど)も簡単にできる。ハンズオンでも「次はFunnelに送るので、プログラム中の(ハードコートした)エンドポイントを書き換えてね!」がなくなりますね。

  • LagoonのPro/Freeプラン

    これまでは「最初の1ヶ月だけ無料」ということでなかなか気軽に試せなかったLagoonに待望のFreeプランができました!

  • SORACOM LTE-M Button for Enterprise

    あのボタンのイベントの行き先をAWS IoT 1-clickだけでなく独自のBeamやFunnelに切り替えられるものです。AWS側の制限でこれまで取れなかったような情報も取れるようになりそうで夢が広がります!発表時点では100個からの注文となってますがいずれ小売りも始まる予定とのこと。

個人的に一番楽しみなのはあのボタン for Enterpriseですねー。早く小売りが始まって手に入りますように!

あと、ソラコムの公式ガイドブックが出るそうです。私は自分用のKindle版と、会社に置いておく書籍版の両方ポチりましたw

 午後

午後は3部屋に分かれて平行でセッションが行われました。以下、僕が参加したセッションです。

「コネクテッドなカメラの実装」 大瀧 隆太 氏(ソラコム)/トラックC

インターネットに接続したカメラで静止画や動画を取り扱う際の具体的な方法、注意点などを主に通信やクラウドサービス側の視点でお話しされるセッションでした。画像・動画データは大きいのでデバイス側の電源や記録媒体、通信路の負荷やクラウド側の設計など色々考えることがありますが、実例に沿って非常にわかりやすい説明でした。

個人的には「クラウドも'とりあえずEC2でサーバ立てて'..ではなく、適切な専用のマネージドサービスを使うことを第一に考えましょう」というのが一番賛同したとこでした。これからの設計はクラウドファースト・サーバレスでというのは避けられない潮流ですしメリットも大きいのですよね。

「機器をIoT化してアフターフォローに活かす」 松本 悠輔氏(ソラコム)、溝内 竜士 氏(富士山の銘水)/トラックC

富士山の名水(株)さんの、IoTウォーターサーバの実装のお話。既に販売していたウォーターサーバを改良し、中にセンサーと通信機器(ソラコムの3Gドングル)を入れ、水が減ってきたら自動的にamazonでボトルが注文されるという仕組みを作られた際のお話です。

最初の設計もamazon流(AWS流?)に、「まず徹底的に顧客がどう使うかをイメージして、そこから想定するFAQを作る。疑問に思いそうなところを書き出し、それに対する回答と製品の魅力を伝える。そこから初めて具体的な設計に入った」そうです。これもソラコムさんのアドバイスだったのかな?(すいません、経緯はちょっと聞き漏らしました) この手法はよく耳にしてましたが、弊社でも実践してみたいですねー。

物理の作成はやはり大変で、現象としては「通信できてない、データが取れてない」ということでもその原因がセンサーなのか通信路なのかサーバなのか、更に細かく言えばSIMなのか回線なのか・・と、とにかく関係するプレイヤーが多いうえにみんな自分の所以外は分からないので苦労したそうです。その解決方法は「全員呼んで一堂に会して、みんなでやる」だったとのこと。力業ではありますが、確かにそれが一番かもですね。そして、この方法の副産物として、みんなが自分の所以外のことも徐々に分かるようになっていったということがあったそうです。

「ロボットアームの最適化 最新動向」 村松 弘隆 氏(リンクウィズ)/トラックB

既存のロボットアームにあとから3Dスキャナとコントローラーを外付けして、動作を最適化されるそうです。最近のロボットアームってEthernetで繋がるんですね。言われてみれば確かにその方が部品調達や制御プログラムのつなぎ込みも楽ですから時代の流れとしてはそうかなーとは思いますが。

やや門外漢なので分からないところもありましたが、ソフトウェアを工夫/バージョンアップすることでハードはそのままにユーザ体験を向上させるというのは、スマホなどのデジタルデバイスだけでなくロボットアームのような大型機器でも適用されていることなんだと知って面白かったです。

「スマートファクトリー 最新動向」今井 武晃 氏(i Smart Technologies)/トラックB

「日本で一番現場(工場)に近いIoTスタートアップ」として、IoTを使って工場のあれこれを改善されているお話です。「3つの勘所」として言われた

  • 現場に行け、現場に聞くな
  • 100の進言 < 1のプロト
  • 運用が命

は、具体例も相まってとても腹落ちする内容でした。そして、これってどんなお客様/現場に対してでもソリューションを提供する側の基本姿勢として当てはまる普遍性を持ってると感じました。 資料も公開されてますので、ぜひ読んでみてください!

 

www.slideshare.net

音声認識におけるディープラーニング 最新動向」 堅山 耀太郎 氏(PKSHA Technology)/トラックB

音声認識音声合成の分野はこれまでの手法で行き詰まっていたけど、近年ディープラーニングを応用することでブレークスルーがやってきた、というお話です。確かにAmazon Pollyなどもですが、最近の音声合成ってアクセントや抑揚もとても自然ですよねー。


そして発表の最後はまさかのVtuberデビュー宣言でした(笑)

アフターパーティー

終了後はアフターパーティーが催されました。スタッフや登壇者の皆さんと参加者が一同で和気藹々とお話ししました。 ドリンクスポンサーのサントリー様から「神泡」(缶ビールに取り付けて超音波振動で細かく綺麗な泡を作って注げる装置)が適用されてましたが、これほんとに凄かったです!3月に量販店でプレモル24缶とか買うと付いてくるそうですよー。

f:id:showm001:20190216152909j:plain

感想

とにかくパッションを感じた((c)玉川さん)一日で、多くの刺激と知識を得られました。ソラコムのサービスについて知見を深めるいつものイベントもとても楽しいし勉強になりますが、こういった普段触れないものづくりの現場のお話をがっつり聞ける機会というのは刺激になって良かったです。 来年もまたの開催を楽しみにしてます!

反省点・今後に向けて

反省というか、今後関係者の皆さんとも相談できたらなーという点です。

今回、実は途中でブロガー枠の人がだれも参加していないトラックができてしまい、慌てて僕がそちらに移動したということがありました(午後一のトラックC)。

もちろんブロガー枠の皆さんも基本的には普通の参加者ですので自分の興味のあるトラックを聞きに行きたい、というので問題ないんですが、それであまりに偏りができてしまって実況されないトラックができちゃうのは問題かなと。最前列の特等席を準備していただき、電源やWiFiを使わせてもらうという特典を享受している以上は、運営側から期待されている「会場の雰囲気を実況や後日のブログを使って、当日来れなかった人に知らせる」ということをちゃんと果たさないといけないかと考えます。

私も中の人ではありませんのであくまで提案と相談を、というところですが

1. ブロガー枠の人は事前に軽くでもいいので相談し、あまりに大きな偏りがでないように聞きに行くセッションを共有・調整できないか?
  聞きたいセッションを聞けなかった、ということがでるのはブロガー枠のデメリットとして享受しないとと個人的には思いますが、まぁ皆さんいい大人ですので喧嘩にならないくらいにまったりと調整できれば。
2. 人気と思われるセッションが1つの部屋に固まりすぎないようにできないか?
  今回で言えばトラックAは大人気で、人がそちらに集中してしまっていました。
3. 各セッションのスタート/終了時間を合わせ、移動しやすくできないか?
  今回はずれがあり、途中から他のトラックに入って最前列に行くのはちょっと気が引けたので移動が難しかったです。

というようなことを考えました。もちろんセッション運営については2,3のようなことをすると逆に一般の方があちこち移動しないといけなくなって負担が大きかったり、移動で廊下が混雑して大変というのがあるので、基本的には1つめの「相談ベースで振り分け」をするところからだろうとは思います。

まとめサイト/発表資料へのリンク(随時更新)