コミュニティの在り方

オタク?

この記事を読んだのですが、オタクという言葉の使われ方に悲しさを覚えつつも、書いてあることには共感を覚えたので、同様のテーマでちょっと書いてみようと思います。

 

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ちなみに私はこの記事で言われているようなタイプの方を「オタク」と称するのはちょっと抵抗がある(文脈上語弊が生じる)ので、「先鋭化したマニア」と呼びたいと思います。

 

あるジャンルや業界・コミュニティが潰れるのは、ひとつにはそういった先鋭化したマニア(一部の古参)が新参を排除することが理由として挙げられます。少数の古参だけがぬるま湯の中で内輪ウケに終始し、新参や他のコミュニティとの交流を拒否し、最後は古参同士も喧嘩別れするというのが定番コースです。もしくは喧嘩別れはしてないけどコミュニティは大きくもならず、単に「潰れてないだけ」に落ち着いてしまう。村社会と言い換えてもいいのかもしれません。

 

恐ろしいことに、古今東西どんなジャンルやコミュニティでも同じようなことが起こっています。そうなるとこの排他性と攻撃性はもう人間の本性で避けようがないのではないかとすら思い、それに絶望して誰か今すぐ全ての人類に英知を授けてくれないかと思いつつアクシズを地球に落としたくなったりします。

 

パターン

ここでは、一つの例えとして新参のAさんがある勉強会に参加した場合を考えます。

 

Aさんが参加すると周りの人達はとてもその分野について博識で、それについて楽しそうに話しているのを見ました。Aさんはそれが羨ましく、一生懸命勉強してついていこうとしました。古参の人もそんなAさんを優しく受け入れて色々教えてくれ、どんどん知識がついてきたAさんはいつかその会の仲間として、かつて自分が憧れた楽しい会話に加わることができるようになりました。

その頃新しくやってきたBさんに対しても、Aさんはこれまでみんなが自分にしてくれたように優しく接し、教え導いて仲間を増やしました。

 

これはコミュニティの在り方としてはある種理想の状態です。Aさんは最初は古参の人達に憧れ、努力し、それを古参が受け入れてくれたことで承認欲求が満たされ・・という状態です。

 

しかし、残念ながらなかなかこううまくはいきません。だいたいよくあるパターンとしては

 

  • 古参の喋ってることが完全に内輪ウケで、Aさんがそもそも憧れを感じない
  • Aさんが教わろうとしても耳を貸さない。または「え、おまえそんなことも知らないの?」と馬鹿にする。Aさんは嫌になってフェードアウトする
  • Aさんが馬鹿にされたコンプレックスをバネに勉強してついに古参になったとき、古参と「あなたの考えは古い、今はもっとこうなんだよ」などと逆に指摘して喧嘩してコミュニティを割る
  • 幸いコミュニティは割れなかったが、次に来た新参のBさんに対して「え、おまえそんなことも知らないの?」と馬鹿にする(自分も通ってきた道だ、このスパルタを乗り越えてこい・・というゆがんだ優越感)
  • 人が増えてきたときに「初期の頃の少人数でまったりやってた雰囲気が好きだった」と文句を言い出す古参が出る(円満にフェードアウトして新陳代謝に繋がるならまだいいんですけど、そういう人ほど居座り続ける)

 

なんてのはよく耳にしますし、目にします。心当たりのある方も多いのではないでしょうか。心当たりありすぎて書いてて胃が痛くなってきた・・・。

 

対策

これに対する特効薬、あればいいんですけどまぁそんな都合のいいものはないからアクシズを落としたく(しつこい)

 

「ニワカ歓迎」としてうまくいったラグビーWCの例もありますので、新参にやさしく受け入れればいいかというと、今度は古参から文句が出たりします。

 

一つの方法としてはそうなったら可能ならば会を分割するとか、心を鬼にしてその古参を切り捨てることで新陳代謝を強制するかというのはあります。転石苔を生ぜずともいいますし、新陳代謝が活発なコミュニティというのは衰退しないための一つの在り方なのかもしれません。ただ、これは得てして「コミュニティを存続させる」ことだけが目的になりがちなのでそれもどうなんだろうかという気もします。

 

ただ、少なくとも新参を大事にしなかったジャンルやコミュニティは衰退するというのは間違いないので、衰退させたくないのであれば新参は大事にすべきと思います。その上で古参との折り合いをどういう形でつけていくかはもうコミュニティの在り方次第なので、その意味でやはり残念ながら特効薬や万能薬はないのかなと思います。

 

まとめ

なぜマニアは先鋭化するのか?とか新参に優しくするってどういうことか?あたりも書こうと思ったのですが、うまくいかなかったパターンを列挙してるあたりで心が折れたので(心当たりありすぎて)今日はこの辺で・・。

 

というわけで、次回に続きます。