「楽しい」ということ

2つめの判断基準

昨日に引き続いて、私の仕事に関する価値観のお話です。

私が仕事を選択する際の2つめの判断基準は、「楽しいかどうか」です。

 

楽しいことしかしないのか、といわれるとそうも言ってられないこともありますし、最終的に楽しいことのために辛いことを我慢することもありますが、可能であれば楽しいことだけで暮らしていけるといいなという気持ちはあります。

 

怒られる?

こういうと、「楽しい楽しくないで仕事を選ぶなんて!」と怒る人がそこそこいらっしゃるのですが、まぁそういう価値観や立場の方がいらっしゃるのは分かります。私としてはできれば世界中の皆さんが楽しく仕事をしてそれで世界が回るなら世の中平和で素晴らしいよなー、とは思ってますが、現実そうは言ってられないケースもあるでしょう。

 

あくまで私は「楽しい仕事を選びたい」と思ったと言うだけですので、怒られて反省するかというと「そんな怒られてもなぁ(´・ω・`)」と思うところです。ごめんなさい。

 

楽しいとは

ただ、思うのはここで怒ってる人は「楽しい」という言葉の捉え方が私とちょっと違う(ないしは、ここでいう「楽しい」を別の「楽しい」と混同されている)だけではないかと思うことはあります。

 

私がここで判断基準として「楽しい」というのは、「技術者として楽しいと思うか」であって、享楽的な意味ではありません。「新しい技術を使うことでワクワクする」とか「知らない世界に触れて知的興奮を覚える」とか「世界から評価されて承認要求が強烈に満たされる」といったようなことです。技術者としてはそれが享楽になることもあるのでまぁ全く別物かと言われるとそうは言い切れない気もしますが。

 

やりがい?

では「やりがいがある」と言い換えるといいか?というとこれもちょっと違うような気がします。世間で言う「やりがいがある仕事」ってのは私の考える「楽しい仕事」を構成する一部でしかないと思います。「やりがいはあるけど楽しくない仕事」はあります。

 

個人的には「やりがいがある」というのは「終わったときの達成感がある」「結果が評価されるので承認要求が満たされる」ということを指していると思っているのですが、「楽しい仕事」というのはさらに過程においても満たされているものを指します。

 

先ほど挙げた「新しい技術を使うことでワクワクする」とか「知らない世界に触れて知的興奮を覚える」といった辺りはまさにこの過程においても自分が満たされる一つの要素であります。

 

じゃあ楽しい仕事ならどんな苦労も厭わないか(ちょっと妙な言い回しですが)、というと、今度は所謂「やりがい搾取」と呼ばれるような状態になることもありますので、他の条件もちゃんと見た方がいいとは思いますので、注意は必要です。

 

そのためには

じゃあそのためにはどうするといいのか?というと、私はこういうことが必要なのかなと思っています。

 

  • 楽しいと思える世界を見つける
    まずは当然ながらこれがないことには始まりませんね。じゃあどうやって見つけるの?というのはまた難しい話なのでまた別の機会に(といっても答えがあるわけじゃないですが)。
    そして、その世界が「職業として食べていける」ものであれば最高です。
  • 努力を惜しまない、その努力すら楽しむ
    「楽しい仕事を選ぶ」といっても、誰でもえり好みできるわけではないです。やはりそのためには「仕事を選べるようになるだけの実力」が必要です。そのためには日々の勉強や練習といった努力が必要になりますが、それが辛いと思うようであれば、それはその人にとって楽しい仕事にはなり得ない世界なのではないかと思います。
  • 外の物差しを求める
    AWSの小島英揮さんがよく言われる「外の物差し」というものがあります。

    ja.wikipedia.org組織外の人達の評価基準を知り、自分をその基準で評価してもらうというような意味です。
    能力があったとしてもそれが知れ渡ってなければ仕事は舞い込みませんし、結果として選ぶこともできません。また、「自分は能力がある」と思っていてもそれが井の中の蛙ではないのか、今の世の中(自分のいる世界)に求められる能力を身につけているのか、そして自分が正当に評価され、「やりがい搾取」になってないかを知るためには常に所属組織の外にアンテナを張り、触れ、多くの人と交流する必要があります。


  • 身も蓋もないですが、運も必要です。とはいえ、駄目なことを運のせいにはせずにむしろうまくいったときだけ「運が良かった」くらいに捉えた方が世の中うまくいくような気がします。

まとめ

「えらそーに色々書いてるってことはおまえはそれだけの能力持ってると自慢してんのか?」とか「自分が良い環境にいるの自慢してんのか?」とか「上から目線で何言ってんだ」とか言われるとちょっと困ってしまうんですが、そういうつもりではなくて、「こういうことがあれば楽しい仕事は選べるんじゃないかな?」と感じていることを挙げただけです。

そして、「楽しい仕事をしたい」という自分の価値観を貫き通すためにも、そういう能力を持ちたい、楽しんで努力したい、外の物差しで評価される人間になりたい、自分を評価してくれる人達と仕事がしたい・・と日々頑張っているし今後も頑張りますという決意表明のようなものと思っていただけますと幸いです。